雇用されている人と違って、個人事業主として開業した場合は税金に関する手続きをすべて一人でこなす必要があります。
日々の業務をこなしながら事務的な手続きを一人でこなすのはとても大変ですよね。また、税金に関する知識も必要になってきます。
この記事では、税金に関する基礎的な知識や節税につながる控除などについて解説していきます!
個人事業主が支払う税金
個人事業主が支払う主な税金には以下のようなものがあります。
- 所得税
- 消費税
- 個人事業税
- 住民税
- 軽自動車税
それぞれの税金の概要と計算方法について詳しく見ていきましょう!
所得税
所得税は年間で得た所得に対して課せられる税金のことを指します。
通常、企業に雇われている場合には源泉徴収がおこなわれます。これにより給料を受け取る時点で所得税が引かれ、個人の代わりに企業が納税を代行してくれています。
個人事業主の場合は確定申告をおこない、自分で所得税を申告して納税する必要があります。
所得税の累進課税制度
所得税の税率は2020年現在累進課税率という形式をとっており、個人の所得に応じて税率が5~45%まで変動します。所得と控除額の関係は以下の速算表の通りです。
課税所得額 | 税率 | 控除額 |
195万円以下の場合 | 5% | 0円 |
195万円より高く330万円以下の場合 | 10% | 97,500円 |
330万円より高く695万円以下の場合 | 20% | 427,500円 |
695万円より高く900万円以下の場合 | 23% | 636,000円 |
900万円より高く1,800万円以下の場合 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円より高く4,000万円以下の場合 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円を超える場合 | 45% | 4,796,000円 |
所得税の計算方法
まずはじめに個人の課税所得を算出します。課税所得は1年間で得た収入から必要経費をマイナスし、そこから所得控除を引いた額が課税所得です。以下の計算式で表されます。
1年間の収入-年間でかかった必要経費-所得控除額=課税所得
課税所得に対して上記の表に則って所得税率を掛け、控除額を差し引きします。また、状況に応じて税額控除が引かれる場合もあります。計算式に表すと以下のようになります。
課税所得×年間の所得に応じた税率-控除額-税額控除=所得税額
消費税
消費税は間接税と呼ばれる税金で、納税する人と税金を納める人が違う税金です。
事業主が消費者の代わりに受け取った消費税を国に納税するので、個人事業主でも条件によって納付義務があるので注意が必要です。
消費税の納付義務
消費税の納付義務は課税事業者と認められる場合に発生します。
課税事業者は特定期間と基準期間両方の売上が1000万を超える事業者のことをいい、納付義務のない事業者のことを免税事業者といいます。
特定期間は前年の11月1日から6月30日まで、基準期間はその年の前々年のことを指し、この両方の期間で上記の条件を満たす事業者が課税事業者です。開業から2年以内の場合は基準期間がないため、免税事業者となります。
課税事業者は消費税課税事業者届出書を税務署へ届ける必要があります。
消費税の計算方法
消費税を計算する場合、特定期間と基準期間の売上である課税売上と、同じ期間の仕入れにかかった費用である課税仕入高がポイントになります。
消費税の計算には2つの方法があります。
原則課税方式
ひとつは原則課税方式と呼ばれるもので、この方法は課税期間内の取引における課税仕入高をひとつひとつ見ていく必要があり、計算に手間がかかります。
計算式は以下のようになっています。
(課税売上×消費税率)-(課税仕入高×消費税率)=消費税額
2020年現在の消費税率は10%で、軽減税率が適用される場合は8%となっています。
簡易課税方式
もうひとつは簡易課税方式と呼ばれる方法です。原則課税方式より計算の手間がかからないのが特徴で、課税仕入高を一つ一つ計算していく必要がなく、業種によって異なるみなし仕入率を掛けて計算します。
簡易課税方式の計算は以下のように表せます。
(課税売上高×消費税率)-(課税売上高×消費税率×みなし仕入率)=消費税額
みなし仕入率は業種によって異なり、軽貨物運送事業の場合は第五種事業という事業区分になるため、みなし仕入率は50%です。
簡易課税制度の適用条件
簡易課税制度の目的は、中小事業者における事務負担を軽くすることであり、以下の条件を満たす事業者のみが対象となっています。
- 消費税簡易課税制度選択届出書を税務署に提出していること
- 基準期間の課税売上高が5000万円以下
簡易課税制度を一度適用すると2年が経過するまで原則課税方法を使用することができません。例外として、2年が経過していなくても基準期間内の売上が5000万円を超えた場合は原則課税方式を使用することになります。
個人事業税
個人事業税は、基本的に個人事業主が納める必要のある税金です。業種や収入などの条件で課税されない場合もありますが、ほぼすべての業種で納税する義務が発生します。
個人事業税の納付義務
個人事業税は事業をおこなっている職種が法律で定められた70の職種(法定業種)に含まれていること、年間の売上高が290万円よりも多いことの2つの条件を満たしている場合に納付義務が発生します。
個人事業税の計算
個人事業税を計算するときは、以下ような計算式に当てはめて算出します。
(売上-経費-従業員の給与-事業主控除などの控除額)×業種ごとの税率=個人事業税額
法定業種ごとに税率が異なり、軽貨物運送事業は5%の税率です。
個人事業主は個人事業税に対して事業主控除と呼ばれる290万円の控除を受けることができます。このため、年間の売上高が290万円以下だと個人事業税額が0円になり、支払いの必要がなくなります。
住民税
住民税は道府県民税と市町村民税を合算したものをいいます。個人の所得に応じて異なり、課税所得がいくらかで税額が変動します。
住民税の内訳
住民税の内訳は道府県民税と市町村民税の各税金に対して、均等割、所得割という構成を持っています。
納税者が住んでいる地域の住民に一律で課せられるのが均等割の部分で、地域によって異なりますが合計5000円程の場合がほとんどです。
所得割部分は以下の計算式で変動します。
課税所得×税率-税額控除=所得割の金額
一般的な税率は都道府県民税で4%、市町村民税は6%で、大体の地域で合計10%の税率が課せられます。税額控除の内容によっては住民税の納付が免除される場合もあります。
軽自動車税
自動車税は車検証を所有している人に課せられる税金で、そのうちの軽自動車を所有している人に課せられるのが軽自動車税です。軽貨物運送事業では軽車両を利用して営業するため、軽自動車税がかかります。
普通自動車税の場合は排気量の違いにより税額が分かれていますが、軽車両に関しては排気量の違いで税額が変わることはなく、貨物用車か乗用車か、営業用者が自家用車かといった違いによって税額が変わります。
また、車検証の登録日から13年以上が経過している軽自動車には、環境負荷の軽減を目的として約20%の経年車重課と呼ばれる重課税率が適用されます。
標準税率と重課税率は総務省の平成28年度のデータによると、以下のようになっています。
車種区分 | 標準税率 | 重課税率 | ||
四輪以上 | 乗用車 | 自家用車 | 1,0800円 | 12,900円 |
営業用車 | 6,900円 | 8,200円 | ||
貨物用者 | 自家用車 | 5,000円 | 6,000円 | |
営業用車 | 3,800円 | 4,500円 |
グリーン化特例について
環境負荷の少ない軽車両を使用している場合、利用している車の性能に応じて税率が軽減されるグリーン化特例が適用されます。軽貨物車両に対しては以下の表のような内容が適用されます。
対象車 | 軽減内容 |
電気軽自動車等 | 約75%の税率軽減 |
H27年度燃費基準+35%達成車 | 約50%の税率軽減 |
H27年度燃費基準+15%達成車 | 約25%の税率軽減 |
※総務省「平成28年度から軽自動車税の税率が変わります」より抜粋
税金の納付方法
上記の税金はどのような方法で納めるのでしょうか?
以下では税金の納付方法にいてみていきます!
確定申告について
個人事業主は確定申告を個人で行う必要があります。この確定申告に基づいて納税額が決定されます。確定申告は、課税所得と所得税額を計算して申告します。
確定申告が必要かどうかの判断基準
個人事業主の場合、確定申告が必要かどうかは課税所得があるかないかで判断されます。売上から経費と所得控除を引いた課税所得が0円の場合は申告する必要がありません。
白色申告と青色申告
確定申告は白色申告、青色申告のどちらかの方法で申告することができます。
白色申告は記載方法もそれほど難しくなく、比較的楽に記載できるのがメリットです。しかし、受けられる控除の金額が減ってしまうと言ったデメリットもあります。
青色申告は、白色申告よりも記入方式が難しく手続きが大変です。一方で、青色申告には条件によって最大65万円の控除を受けられるというする大きなメリットがあります。
確定申告をしなかった場合のペナルティ
確定申告は原則として毎年の2月16日から3月15日の間に申告する必要があります。確定申告をしなかった場合や、期限を過ぎて申告した場合は追加で以下のような罰則があります。
- 無申告加算税:期限の間に申告しなかった場合。
- 延滞税:申告の期限日を過ぎてから納税した場合。
- 重加算税:意図的に確定申告を行わなかった場合。
申告の期限日は納付の期限日であることも注意が必要です。また、青色申告を期限内に申告できなかった場合は青色申告を利用できなくなることや青色申告のメリットである控除を受けられない可能性もあるため気をつけましょう。
各種税金の納付時期
上記の税金の納付時期をまとめると以下の表のようになります。
税金の種類 | 納付時期 | 納付通知書通知書の有無と到着時期 |
所得税 | 原則毎年2月16日~3月15日までの間 | 納付通知書なし |
消費税 | 3月 | 納付通知書なし |
個人事業税 | 8月と11月(分割納付の場合) | 納付通知書あり、8月頃に到着 |
住民税 | 6、8、10月、翌年の1月(分割納付の場合) | 納付通知書あり、6月上旬から中旬に到着 |
自動車税 | 5月 | 納付通知書あり、4月中旬~5月下旬に到着 |
納税方法について
税金の納付には以下のような方法があります。
- ダイレクト納付(e-Taxを利用した納付方法)
- インターネットバンキングの利用
- クレジットカードの利用
- コンビニ納付(二次元コード・バーコード)
- 口座振替
- 金融機関・税務署の窓口での納付
それぞれ手続きや必要となるものが違うため納付前に確認しておきましょう!
節税のために知っておきたいこと
これら税金の出費を抑えることは個人事業主にとって収益につながります。
以下では、節税のために覚えておきたい、税金の控除について解説します!
控除とは
控除は差し引くといった意味合いで利用されることが多く、税金の控除には所得控除と税額控除があります。それぞれについてみていきましょう。
所得控除
所得控除は課税所得から差し引きできるもので、配偶者の有無や扶養にはいっているかといった個人を取り巻く状況の違いに配慮されたものです。
以下の14種類ががあげられます。
- 雑損控除
- 医療費控除
- 社会保険料控除
- 小規模企業共済等掛金控除
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
- 寄附金控除
- 障害者控除
- 寡婦(寡夫)控除
- 勤労学生控除
- 配偶者控除
- 配偶者特別控除
- 扶養控除
- 基礎控除
この内の基礎控除は収入2,500万円以下の人を対象に控除されるもので、個人の所得によって変動し、2020年現在で最大48万円の控除を受けることができます。
税額控除
税額控除は税額そのものから直接控除できるもので、他の税金との兼ね合いで二重課税を防ぐことを目的として控除されます。
主に以下のような税額控除があります。
- 配当控除
- 外国税額控除
- 政党等寄附金特別控除
- 認定NPO法人等寄附金特別控除
- 公益社団法人等寄附金特別控除
- 住宅借入金等特別控除
- 住宅耐震改修特別控除
- 住宅特定改修特別税額控除
- 認定住宅新築等特別税額控除
株式投資で配当金がある場合や、法人などに寄付をした場合に控除を受けられることが多いです。
おわりに
個人事業主に関わる税金について解説しました。個人事業主はガソリン代や家賃など、経費で落とせるものが多いという利点があります。ですが、税金などは、納付期限や控除の条件などが決まっており、全て把握するのは難しいですよね。
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